パナソニック、車載カメラとモニターでドアミラーを代替するシステム実用化へ
死角をなくし安全性を高める
パナソニックは自動車のドアミラーを、車載カメラとモニターの組み合わせで代替する新システム開発に着手した。デジタルカメラとテレビの画像処理技術を融合。広角で明暗差がある場面も映せる高機能カメラをドアミラー位置などに設け、映像を車内モニターで表示し、横や後ろ、斜め後ろの死角をなくし安全性を高める。同社拠点や車メーカーの試験コースで実車テストを始めており、2017年の実用化を狙う。
新システムのカメラは高速オートフォーカス(測距)技術や、明暗差が大きい場面の明暗部のどちらも精細に表示する技術などを応用する。ダイナミックレンジ(識別可能な信号の最小値と最大値の比率)は120デシベル以上にする。モニターにはテレビで培った毎秒120枚や同240枚の高速画像処理技術や高感度化技術を活用。死角をなくすだけでなく、雪や霧などの視界不良時の安全性も高める。
カメラやモニターの位置、形状、映像の見せ方は要望が多種多様で、デモカーを複数作り、顧客らと意見交換している。モニター位置は運転席周りやルームミラー、フロントピラー周辺のほか、フロントガラスに情報投影するヘッドアップディスプレー(HUD)で映す案もある。車体の側面と後方のカメラ映像をつなぎ合わせた見せ方もできる。
新システムはADAS(先進運転支援システム)事業の一環。先行開発を担うオートモーティブ開発センターの人員は、13年比約3倍の170人に増やした。
15年11月の自動車の国際基準を協議する場で、すべての車載ミラーにカメラ代用を認めることが決まり、新基準が6月に発効する。国土交通省も新基準を採用し、同月にも道路運送車両法の保安基準を改正する見込み。
新システムのカメラは高速オートフォーカス(測距)技術や、明暗差が大きい場面の明暗部のどちらも精細に表示する技術などを応用する。ダイナミックレンジ(識別可能な信号の最小値と最大値の比率)は120デシベル以上にする。モニターにはテレビで培った毎秒120枚や同240枚の高速画像処理技術や高感度化技術を活用。死角をなくすだけでなく、雪や霧などの視界不良時の安全性も高める。
カメラやモニターの位置、形状、映像の見せ方は要望が多種多様で、デモカーを複数作り、顧客らと意見交換している。モニター位置は運転席周りやルームミラー、フロントピラー周辺のほか、フロントガラスに情報投影するヘッドアップディスプレー(HUD)で映す案もある。車体の側面と後方のカメラ映像をつなぎ合わせた見せ方もできる。
新システムはADAS(先進運転支援システム)事業の一環。先行開発を担うオートモーティブ開発センターの人員は、13年比約3倍の170人に増やした。
15年11月の自動車の国際基準を協議する場で、すべての車載ミラーにカメラ代用を認めることが決まり、新基準が6月に発効する。国土交通省も新基準を採用し、同月にも道路運送車両法の保安基準を改正する見込み。
日刊工業新聞2016年2月17日1面