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磁気構造が壊れても復活、東大が物質発見

磁気構造が壊れても復活、東大が物質発見

磁場で一度壊れて更に強い磁場で復活する電子秩序(東大提供)

東京大学の渡辺義人大学院生と有馬孝尚教授らは、磁気構造を壊されても復活する物質を発見した。この物質は微小な磁石が交互に反対向きに並ぶ。強い磁場をかけると並び方が壊れて無秩序になるが、磁場をさらに強めると並び方が戻る。量子性に起因しており新しい量子技術につながる可能性がある。

反強磁性体のバリウム・コバルト・ゲルマニウム酸化物に強磁場をかけて分析した。この物質はコバルト原子が微小な磁石として振る舞う。コバルトを亜鉛で置換して微小磁石を間引いた。初めは磁石の向きが交互に反対向きに並ぶが、10テスラの磁場で磁気構造が壊れた。

磁場を増すと15テスラで磁気構造が復活し30テスラ以上でまた壊れる。

日刊工業新聞 2023年03月17日

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