踏んで注ぐ酒サーバー開発、金属加工業者が居酒屋の省人化促進
アイズファクトリー(大阪府東大阪市、岩本栄吉社長)はバーや居酒屋向けに、焼酎や日本酒を非接触で提供できるサーバーを開発した。形状は足で踏むと消毒液のノズルに触れずに、液を手に付けて消毒できるスタンドと同型。消毒用スタンドはコロナ禍で浸透し、使い方など来店客にも受け入れられやすい。酒の残量を知らせる機能も付けて店舗側の省人化も促し、下火になった“飲みニケーション”を支えたい考えだ。
アイズファクトリーが発売した非接触型サーバースタンドは「ふみ酒」。スチール製で、足元の板を踏むと設置したお酒を注げる仕組み。焼酎(4―5リットルペット容器)や日本酒(一升瓶)での使用を想定するほか、ポン酢でも使えるという。同スタンドはスチール製で価格は黒が6万9800円(消費税抜き)、木目塗装は3000円(同)追加となる。初年度計1000台の販売を目指す。
ふみ酒は発光ダイオード(LED)照明と重量センサーを装着し、酒量が少なくなると点滅して交換を知らせる仕組みに仕上げた。客は自らのペースでハイボールなどを楽しんでつくれて、店側も省人化につながる。
同社はこれまで足踏み式消毒スタンドでも販売実績が豊富という。今回は都内の店舗での実験で、ふみ酒にペット容器を設置して使用してもらい、耐久性や安全性・実用性を保てると確認した。
アイズファクトリーは1992年設立の金属加工業。OEM(相手先ブランド)製品の製造が中心だったが、コロナ禍以降は消毒用スタンドなど自社開発製品の販売にも力を入れている。
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日刊工業新聞2023年3月6日