自動運転車開発のチューリング、25年100台製造に向け東京アールアンドデーと協業へ
自動運転車を開発するTURING(チューリング、千葉県柏市)は1日、東京アールアンドデー(東京R&D、東京都千代田区)と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。2025年に100台の製造を予定する電気自動車(EV)を共同開発する。まずは23年に独自シャシーを開発し、試作車を製造する。同試作車の機能を向上させ、25年のEV開発につなげる。
チューリングは人工知能(AI)システムを手がけるHEROZ(ヒーローズ)で将棋AI「ポナンザ」の開発リーダーを務めた山本一成共同代表兼最高経営責任者(CEO)と、米カーネギーメロン大学で自動運転の研究開発をしていた青木共同代表兼最高技術責任者(CTO)が21年に設立した。AI開発に強みを持ち、23年には既存のガソリン車に高度な運転補助を行う「レベル2」のシステムを搭載して販売した。同社は30年に全ての運転を常時システムが担う「レベル5」EVの販売を目標に掲げる。実用化のコストを考慮し、物体の距離を測るLiDAR(ライダー)などの高価なセンサーを使わずに、車載カメラの映像のみでAIが運転の判断を下せるようにする。
23年に製造する試作車は、シャシーに自社開発の制御ロジックを搭載する計画だ。チューリングはEV生産に向けて、柏市に自社工場を新設。同工場を製造ならびに開発拠点にする。
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