シャープが太陽電池モジュールで狭小住宅を狙う理由
シャープは、小さい面積の屋根に効率的に設置できる住宅用単結晶太陽電池モジュール「NU―228AP」を5月に発売する。都市部などに多い、限られた屋根スペースの住宅に向く。セルは大型化し、モジュール変換効率を同社従来品比で0・6ポイント向上。質量は同約16%軽量化して施工性を改善した。消費税込みの価格はモジュール当たり14万3000円。中国の協力工場で月間5万台生産する。
NU―228APは横置き・縦置きに対応した。セル長辺を同16ミリメートル長くして発電有効面積を増やしつつ、モジュール面積は縮小した中で最大数のセルを配置できるよう、並び方を工夫した。間口4間×奥行き3間の寄棟屋根の場合、同社従来品に比べ4台多く設置でき、発電容量は17%向上する。
シャープは、政府が2030年までに新築戸建ての6割に太陽光発電システム導入を目指していることなどから、搭載率の低い都市部の狭小住宅にもニーズがあるとみてNU―228APを開発した。
日刊工業新聞2023年2月7日