三菱電機が発売、13ギガヘルツ帯対応「GaN製トランジスタ」で取り込む需要
三菱電機はLow―Ku(13ギガヘルツ、ギガは10億)帯の周波数で動作する衛星通信地球局向け窒化ガリウム製高電子移動度トランジスタ(GaN HEMT=写真)を15日に発売する。地球局の電力増幅器向けの高周波デバイスで、出力は70ワット。消費税込みのサンプル価格は、周波数が異なる複数の搬送波を同時に利用する通信方式のマルチキャリア通信対応品が15万円。一つの搬送波を変調して通信する方式のシングルキャリア通信対応品が10万円。
14ギガヘルツ帯対応の製品を発売済みだが、品ぞろえを拡充する。販売目標は非公表。災害時や地上通信網の整備が難しい地域の通信手段として、高速通信が可能なKu(12ギガ―18ギガヘルツ)帯などを使った大容量の衛星通信の利用が拡大しているため、従来対応していなかった周波数帯をカバーする製品を追加し、需要を取り込む。
日刊工業新聞 2023年01月12日