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導入進む物流ロボット、ラピュタロボティクスは中小事業者を狙う

導入進む物流ロボット、ラピュタロボティクスは中小事業者を狙う

同社のロボット

物流業界では24年にトラック運転手の時間外労働規制の強化が迫る。時間外労働に上限が設けられるため、物流拠点での待ち時間を減らすなど業界を挙げての取り組みが求められる。こうした背景から3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業では自動化設備の導入が進む。

ラピュタロボティクス(東京都江東区)は物流倉庫向け自律移動ロボット(AMR)を手がける。ロボットで商品のピッキングを効率化する。2022年4月には米ゴールドマン・サックスなどから64億円の資金調達を実施し、ロボット導入を加速させる。モーハナラージャー・ガジャン最高経営責任者(CEO)に事業の現状と今後を聞いた。

ガジャンCEO

―22年は64億円の資金調達など大きな動きがありました。足元の受注状況は。

22年は300台程度の受注があった。従来の顧客は3PLが中心だったが、中小事業者にも引き合いがあった。これは発見だ。物流倉庫における人手不足の課題は深刻だ。今は人手が確保できる倉庫も2、3年後には難しくなるかもしれない。この危機感が中小事業者にも広がっているように感じる。

アスクルには34台導入しているが、中小事業者では半分程度の台数の導入が多い。今後は自社倉庫など小規模な倉庫への提案も進め、導入を増やしていきたい。

―中小事業者ではロボットの費用対効果は下がるのではないではないでしょうか。

大型の物流倉庫に比べれば、費用対効果が下がるのは否定できない。導入時のネットワーク構築や倉庫管理システムとの連携などのコスト低減は難しいが、運用サポートのコストを下げることで解消したいと考えている。

ピッキングの効率を上げる配置など、データがあれば遠隔でも運用サポートできる箇所は多い。トラブルが起こった際、実際に現地に行くのではなく遠隔でロボットの状態を確認できるようにして、運用コストを下げる。こうすることで中小事業者でも費用対効果が下がる点を解消できるはずだ。

また導入時のネットワーク構築なども標準のプラットフォームを用意する。このプラットフォームを協力企業に提供することで、導入を後押ししていく。

―現在はピッキングの領域に注力しています。今後の注力分野は。

ピッキングの前後の工程に注力していきたい。例えば物を取るだけでなく、補充する役割でロボットを活用できるだろう。検品工程を効率化、無くすような機能追加も検討している。ロボットをピッキング以外の工程で使うことで、投資効果を高める。

また開発中のフォークリフトの自動運転など、ピッキングロボットと相性の良い領域の製品も投入していく。ピッキングを起点に周辺の業務に技術の適応範囲を拡大する。

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