175gの超軽量VRヘッドマウントディスプレー、シャープはいかに実現したか
シャープは6日、質量約175グラムと超軽量の、スマートフォン接続型VR(仮想現実)用ヘッドマウントディスプレーの試作品を開発したと発表した。スマホ開発で培った軽量ディスプレーや超小型カメラモジュールなどを組み合わせ、実現した。高精細映像をなめらかに表示できる点を訴求し実用化を目指す。同社は市場拡大が見込まれるVRやAR(拡張現実)市場への早期参入を目指しており、その足がかりとする。
ディスプレーは4K(片眼2K×2)の高精細な映像と、120ヘルツ駆動で画面のなめらか表示を実現した。現実世界の映像を取り込むカメラモジュールはポリマーレンズを採用し、一般的なカメラよりも素早くピントを合わせられる。またピントの位置が動いても画角が変わらないため、装着者は映像に酔いにくく、長時間使用しても疲れにくい。
同試作品は米ラスベガスで開催中の電子機器見本市「CES2023」で初出展した。このほか今春に米国市場に再参入する一般消費者向け4Kテレビ「AQUOS XLED」なども出展した。
日刊工業新聞 2023年01月06日