新幹線の耐震化加速、JR東日本が導入した「電柱建替車両」の全容
JR東日本は新幹線の高架橋にある電柱を建て替えるための専用車両を導入した。コンクリート製から鋼管製の電柱に交換して耐震性を高める工事のための車両で、従来は高架下にクレーン車を設置して電柱を交換していた。機能を車両に集約し、電柱の撤去から運搬、新たな電柱の設置まで1編成で完結できるため、高架下の条件などに左右されない上、1本当たりの作業時間が1時間ほど短縮できるため、効率的な作業が可能になる。
専用車両は1編成4両。最大つり上げ性能が16トンのクレーンを搭載している。さらに追加で3編成を発注し、4編成体制とする。
2022年3月の福島県沖地震で東北新幹線の約90本の電柱が損傷したことなどを受け、鋼管製への交換を含む電柱の耐震化を進めており、作業効率の一層の向上が求められている。
日刊工業新聞 2023年01月05日