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名古屋に強力な追い風、来年の大河ドラマ『どうする家康』に393億円の経済効果あり

名古屋に強力な追い風、来年の大河ドラマ『どうする家康』に393億円の経済効果あり

徳川家康の生誕場所である岡崎城

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京都港区、池田雅一社長)と名古屋観光コンベションビューロー(名古屋市中区、杉崎正美理事長)は、徳川家康が主人公で、2023年1月から放映を開始するNHK大河ドラマ『どうする家康』による愛知県への経済波及効果を1年間で約393億円と試算した。同県には生誕地である岡崎城(写真、岡崎市)など家康にゆかりの深い観光地が多数あることから、観光客の増加が期待される。

約393億円のうち、名古屋市への波及効果は約140億円とした。過去の大河ドラマの主な舞台の観光客増加率を元に、23年に愛知県の観光客は19年比で宿泊客が約32万2000人(うち名古屋市は15万6000人)、日帰り客が437万2000人(同186万4000人)増えると推計。これによる観光消費増加額は宿泊客が約72億円(同49億円)、日帰り客が約229億円(同89億円)という。

22年11月に愛知県はジブリパーク(愛知県長久手市)を開設し、国も訪日外国人観光客(インバウンド)の回復に向けた政策パッケージを決定している。これに大河ドラマ効果が加わることで、愛知・名古屋の観光産業にとって誘客の強力な追い風となるという。ただ、試算に新型コロナウイルス感染症の影響は織り込んでいない。

日刊工業新聞 2022年12月26日

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