EVの充電タイミングを自動制御。スタートアップが電気代を抑える機器を23年発売
Yanekara(ヤネカラ、千葉県柏市、松藤圭亮最高経営責任者〈CEO〉)は、電力使用の状況を分析し、電気自動車(EV)に充電するタイミングを自動で制御する機器「YaneCube(ヤネキューブ)」を2023年4月にも発売する。ピーク時の充電を避け、電気代を抑えられる。
ヤネカラはEV向けの充放電システムを開発しており、事業拡大に合わせ、複数のベンチャーキャピタル(VC)から1億6000万円の資金を調達した。調達資金で製販を強化する。
機器はコンセントとEVの充電ケーブルの間に入れ、工事不要で設置できる。電力需給に合わせて充電する。通常より充電時間を要するため、営業車など利用時間が限定される車両を対象にする。日本郵便と実証実験を行っている。主に物流企業での利用を想定し、年間2000台の販売を目指す。
一方、太陽光パネルから効率的にEVに充電する充放電器「YaneBox(ヤネボックス)」の社会実装も進める。23年に急速充電規格「CHAdeMO (チャデモ)」認証を取得する方針。自治体向けに提案する。
同社の吉岡大地最高執行責任者(COO)は「物流企業を中心にEVシフトが進んできた。太陽光発電の利用ポテンシャルが高い地方にも力を入れていく」と語る。
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日刊工業新聞2022年11月24日