太陽機械製作所はフィルム状の電極回路の受注生産などを手がける。導電性の高い速乾性の銀インキを使って、輪転機で電極回路を高速印刷する技術を開発。プラスチックなど薄く柔軟性がある素材への印刷が可能になった。

原料ロールに印刷後、再度ロール状とするロール・ツー・ロール方式の加工により毎分５０メートルの効率的な印刷が可能。シート上の基板に印刷する一般的な方式と比べて、基板を乾かす焼成工程の時間を短縮できるため、コストを抑えられる。

日用品メーカーなどを対象に販売は好調で、２０１８年の発売から約４年間の累計実績は約６０００メートル。排尿量などを把握し、ペットの体調管理に役立てるペットシートセンサーなどでの活用が進んでいる。一般的な膜厚の１０分の１以下の０・５マイクロメートル（マイクロは１００万分の１）にしたことで、センサーの軽量化につながる。物体の表面に貼り付けて使うことで、より精密な測定が可能。