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大林組がドローン活用、建設現場の生産性向上なるか

KDDIと連携
大林組がドローン活用、建設現場の生産性向上なるか

ゼネコン各社は建設現場でドローン活用に取り組んでいる(イメージ)

大林組KDDIスマートドローン(東京都港区)は、建設現場の生産性向上を目的として、ドローンや人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)を活用する技術開発を始める。まずは大林組が手がける川上ダム本体工事(三重県伊賀市)で、ドローンを使った監視・測量について実証する。従来は現場に赴いて確認していた作業を減らせるほか、巡視測量時間の削減効果も期待できる。

大林組が持つ現場施工管理の知見やノウハウと、KDDIスマートドローンが開発した運航管理システムなどを組み合わせる。川上ダムでは、ドローンが目視外無人飛行(レベル3)で自律飛行しながら現場の状況を撮影・同時配信する。撮影した静止画は、着陸後にクラウド上に自動で共有する。AIによる解析のほか、点群データや空撮画像から歪みを補正したオルソ画像の生成も行う。

同実証は国土交通省の官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)の一環として取り組む。ドローンを巡っては12月に「有人地帯(第三者上空)における補助者なし目視外飛行(レベル4)」に関する法整備が予定されている。慢性的な人手不足に直面する建設業界でも、人手による各種作業の代替や業務の効率化を視野にドローンを活用する動きが加速している。

日刊工業新聞 2022年11月10日

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