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ソニーセミコンが有償提供、「エッジAIセンシング開発環境」の中身

ソニーセミコンが有償提供、「エッジAIセンシング開発環境」の中身

AI処理機能搭載のイメージセンサー「IMX500=左」とそのモジュール製品

ソニーセミコンダクタソリューションズ(神奈川県厚木市、清水照士社長)は9日、イメージセンサーを活用したリカーリング(継続課金)事業を11月中に始めると発表した。センサーで取得した画像から、人工知能(AI)などを使ってデータを抽出、認識する「エッジAIセンシング」のシステム開発環境などを提供するクラウドサービス「AITRIOS(アイトリオス)」を、国内のデバイスメーカーやAI開発者向けに有償提供する。

「AITRIOS」はAI処理機能搭載のイメージセンサー「IMX500=写真」などを使ったシステムの開発環境や、開発したAIやソフトウエアを販売する機能を提供するクラウドサービス。

2021年に無償提供を始め、パートナー企業と実証を重ねてきた。課金モデルの運用めどが立ったため、デバイスメーカー、AI・アプリケーション開発者などに向け、有償提供を始める。

料金は月額基本料金などからなる。アプリ開発者がAIモデル開発も含めて、端末5台を接続し1カ月間利用した場合の総額は3万7500円(消費税抜き)。販売目標は公表していないが、国内向けから始めて海外へも順次展開する。数カ月以内に顧客のクラウド環境内で利用できるサービスも始める予定だ。

カメラやセンサーなどの端末がクラウドシステムに接続して情報をやりとりするIoT(モノのインターネット)技術の普及には、膨大なデータの処理を端末(エッジ)側とクラウド側で分散するシステムが必要となる。「IMX500」は画像を取得するセンサーチップと画像情報を処理するロジックチップを積層し、AI処理機能を用いてエッジ側のセンサー内で高速な情報処理やメタデータ(付帯情報)出力に対応できる。

日刊工業新聞 2022年11月10日

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