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水上設置型で世界最大級のメガソーラー建設へ

京セラなどが千葉に。土地が少ない日本で普及するか
水上設置型で世界最大級のメガソーラー建設へ

完成予想図

 京セラと東京センチュリーリースの共同出資会社の京セラTCLソーラー(東京都千代田区)は、大規模太陽光発電所「千葉・山倉水上メガソーラー発電所」を建設する。水上設置型では世界最大になるという。千葉県市原市の山倉ダムを利用し、最大出力約1万3700キロワット。2017年度中に稼働する。

 同ダムの水面に京セラの太陽電池モジュールを約5万1000枚設置し、年間の発電量は、一般家庭約4970世帯分の消費量に相当する約1617万キロワット時を想定する。発電所周辺には環境学習施設を整備し、近隣の小学校には環境出前授業を実施する計画。
日刊工業新聞2016年1月26日 電機・電子部品面
松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
NEDOの「再生可能エネルギー技術白書」によると湖沼・ダム水面に太陽光を3879万キロワット分(原発38基)設置できる面積があるそうです。埼玉・桶川市で13年に稼働した日本初の水上メガソーラーを見学したことがあります。太陽光パネルはイカダのような浮きに固定して水面に浮かべ、錨を沈めて流されないようにします。夏、高温になりすぎるとパネルの発電は性能が落ちますが、水上ソーラーは水の効果で冷やされ、発電性能が落ちないそうです。藻の発生を防げて水質を保てる効果もあるそうです。陸上の土地が限られる日本では、水上はメガソーラーの設置場所として有効活用が期待されています。

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