ジャパンディスプレイが新開発、照明の新用途拓く「液晶パネル」の機能
ジャパンディスプレイ(JDI)は、照明の光の広がり(配光)を縦長、横長、楕円などの形状に制御できる新開発の配光制御用液晶パネル「LumiFree(ルミフリー)」の量産を2023年4月に始めると発表した。生産後や設置後に変更することが難しかった照明の配光特性をタブレット端末などでいつでも制御できる。照明の新しい用途を開拓し、26年度に売上高100億円以上を目指す。
新開発の液晶材料や制御技術などを使った新しい液晶パネルを配光制御用デバイスとして提供する。9月から国内向けのサンプル出荷を始めた。照明機器メーカーのトキ・コーポレーション(東京都大田区)が配光を1万通り制御できる屋内用発光ダイオード(LED)照明器具「R3―T1」に組み込み、23年4月に発売する。消費税込み価格は10万円以下の見通し。
従来の照明器具はレンズや反射板で配光を制御するが、生産・設置後に配光を調整するのが難しく、部品製造に金型が必要という課題があった。
日刊工業新聞 2022年11月01日