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人型ロボットの社会進出が盛んに。「受付嬢の地平アイコと申します」

ピップの介護用コミュニケーションロボット「うなずきかぼちゃん」は海外へ!
人型ロボットの社会進出が盛んに。「受付嬢の地平アイコと申します」

地平アイこ

 人型ロボットの活躍の舞台が増えてきた。東芝のコミュニケーションロボット「地平(ちひら)アイこ」が4月20日、三越伊勢丹(東京都新宿区)の日本橋三越本店1階受け付けにデビューした。館内のイベント情報などを、来店者に音声や身ぶり手ぶりで案内する。22日から5月5日までは同店7階で開かれるイベント「未来を遊ぶ with Toshiba」の会場で歌も披露する。

 中陽次三越伊勢丹常務執行役員三越日本橋本店長は「東芝と一緒に新しいデジタル技術をプロモーションできるのは幸せ」と、“受付嬢”の活躍に期待を寄せた。徳田均東芝研究開発統括部マーケティング戦略室参事は地平アイこについて「2014年に公開して以来、反響は大きい。生活に真に溶け込んだ存在にしたい」とした。

 開発体制を強化する動きも出ている。ピップ(大阪市中央区、藤本久士社長、06・6941・1781)とウィズは6月中旬に共同出資会社を設立し、介護用ロボットの共同開発に着手する。ピップの介護用コミュニケーションロボット「うなずきかぼちゃん」の海外版や、認知症の高齢者などを対象にしたネットワークロボット「みまもりかぼちゃん」などの製品化を進める。

 新会社「ピップ&ウィズ」(大阪市中央区)の資本金は4000万円。出資比率は50%ずつの予定。これまで「うなずきかぼちゃん」を開発してきたピップの新規事業部(ロボット事業)を新会社に移管し、開発部隊は東京に移す。営業は大阪と東京で展開する。新会社の代表取締役は、ピップの村田敬専務とウィズの横井昭裕社長が就任予定。当初の社員は16人程度。

 事業第1弾として韓国版「うなずきかぼちゃん」を韓国で販売する。中国語版や英語版も開発する。一方、経済産業省のロボット介護機器開発・導入促進事業に採択された「うなずきかぼちゃん」を活用した認知症高齢者の見守りネットワークロボット実証実験を継続し、2016年4月をめどに製品化を目指す。

ほかにも銀行業界で人型ロボットの採用が盛んになってきた。みずほ銀行ソフトバンクロボティクスが感情を認識する人型ロボット「ペッパー」をみずほ銀の接客に活用することで合意。7月に一部の店舗で試験的に導入し、全国の店舗に順次拡大することを目指す。

また三菱東京UFJ銀行は、ヒト型ロボットを今春に都内の1―2店舗に導入する方針を明らかにしている。採用するロボットはソフトバンクが出資する仏アルデバラン製の「NAO(ナオ)」。身長は58センチメートル、重さは5400グラム。英語、仏語、日本語での応対が可能で、まず店頭での案内業務を担う。
(ニュースイッチ内、「おもしろ」コーナーの”銀行にロボットがあふれる日”の記事を参照)
2015年04月21日 建設・エネルギー・生活1、2015年04月21日 ヘルスケアに加筆修正
政年佐貴惠
政年佐貴惠 Masatoshi Sakie 名古屋支社編集部 記者
まだまだ玉石混合という感じも否めませんが、いよいよロボットが社会に受け入れられる環境が整いつつあるようです。これを一時のブームで終わらせずに本物にするには、メリットやデメリットを冷静に分析することが重要になりそうです。

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