ニュースイッチ

コマツがコモンレール化、鉄道車両向け「縦型エンジン」の性能

コマツはディーゼル機関車や保守用車などの鉄道車両向けに、排気量23リットル(600馬力)のコモンレール式燃料噴射システム採用の縦型エンジン「SAA6D170E―5R=写真」を発売した。コモンレール式はボッシュ式(列型噴射ポンプ)に比べ、2―3倍の高圧で燃料を噴射する。今回のエンジンの場合、排ガス成分の排出を窒素酸化物(NOX)で約5割、粒子状物質(PM)で同7割、それぞれ削減できるとしている。

同社は鉄道車両向けエンジンで11、15、30リットルの製品も販売している。これらはすでにコモンレール式で、23リットルのディーゼルエンジン搭載車両向けにSAA6D170E―5Rを発売したことで全クラスのエンジンのコモンレール化が完了する。

従来のボッシュ式車両の更新需要や新規の需要を狙うとともに、環境重視の姿勢をPRする。新エンジンはこのほか、機器類の電動化に対応するためオルタネーターの容量を140アンペア(従来75アンペア)に向上。アクセサリー駆動用プーリーも標準装備している。

日刊工業新聞2022年10月4日

編集部のおすすめ