スバルの「クロストレック」「アウトバック」で採用、デンソーが実用化した最新「画像センサー」の実力
デンソーは、認識範囲を広げ、自転車や歩行者の道路脇からの飛び出しなどを検知できる画像センサーを実用化した。センサーの高画素化などで検知角度を従来の112度から128度に拡大した。また人工知能(AI)技術の向上などで、対象物の動作が事故に至る可能性を判断する性能を高めた。
先進運転支援システム(ADAS)への搭載で、危険な状況や事故の回避につなげられる。SUBARU(スバル)の新型スポーツ多目的車「クロストレック」、同「アウトバック」北米仕様車の一部グレードに採用された。同社の他車種にも展開が検討されているほか、他メーカー車への提供拡大を目指す。
1月に実用化したADAS画像センサーを改良した。高画素化に加え広角レンズも採用し、ソフトウエアを高度化。早期に広い範囲の対象物を検知し、時系列の動きを推定するなどして、危険に至るかを見極められるようにした。横断しようとする自転車がブレーキをかけ事故には至らないのに自動車側が急に止まるといった、不要な動作を抑えられる。
日刊工業新聞2022年9月29日