トルク密度が2倍、ジェイテクトがeアスクル向けデフ初開発
ジェイテクトは、モーターやインバーターなどを一体にした駆動装置「eアクスル」向けのディファレンシャルギア(デフ、差動装置)を開発した。従来のベベルギア式デフと比較すると、同一搭載寸法の場合に2倍のトルク密度を実現する。同社がeアクスル向けデフを開発するのは初めて。今後、自動車メーカーやeアクスルメーカーなどに売り込む。
デフは自動車の旋回時に両輪の回転差を吸収しながらトルクを伝達する装置。開発したデフは「ジェイテクト・ウルトラ・コンパクト・デフ(JUCD)」として展開する。従来のベベルギア式から構造を一新し、差動ギアのかみ合い歯幅と出力ギアのかみ合い数を増やした。
容積が同等ならデフ強度は2倍以上、デフ強度が同等なら必要容積を半分以下にできる。今後、デフの外形が84ミリから116ミリメートルの5種類を開発し、ラインアップを強化する。
日刊工業新聞2022年9月1日