脱炭素化へJFEスチールが明確化するCO2の三位一体

  • 1
  • 5
千葉地区(千葉市中央区)に今後、カーボンリサイクル高炉の試験炉を設置する(千葉地区高炉)

JFEスチールは2050年の脱炭素に向け、二酸化炭素(CO2)の回収・貯蔵・利用の研究開発などを推進する「CCUS・グリーンインフラ検討チーム」を立ち上げた。高炉排ガスに含まれるCO2を有効活用するための自社主体の開発にとどまらず、川崎市のコンビナート企業間や異業種間の連携などを統括する。これを機にCO2について「減らす・賢く使う・固定化」の三位一体の姿勢を明確化し、実効性ある活動を本格化する。

JFEスチールが1日に発足したCCUS・グリーンインフラ検討チームは小川博之副社長をトップに、スチール研究所や企画部門の管理職ら十数人で構成する。専任者は置かず、社内横断プロジェクトとの位置付けだ。

今後、取り組む内容や他組織との情報交換のあり方などを詰める。所管する技術テーマは「カーボンリサイクル高炉+CCU(CO2の回収・利用)」など自社中心で取り組めるものから、「コンビナート連携によるCCU活用拡大」「CCS(回収・貯留)」など外部条件に左右されるものまで幅広い。

脱炭素に向けて鉄鋼業界は、鉄鉱石の還元に石炭の代替で水素を用いる水素還元製鉄を最有力として開発中。JFEスチールは実現までの“過渡期”にカーボンリサイクル直接還元プロセスを確立する。これは排ガス中のCO2でメタンを合成し還元に使う手法だ。

同社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受け、メタノール合成に向けたCO2分離、製鋼スラグの高速多量炭酸化にも取り組んでいる。今回のチーム設置で、数多い関連案件の活用領域の分類、優先順位付けなども進めるとみられる。

日刊工業新聞2022年8月5日

キーワード
JFEスチール CO2

関連する記事はこちら

特集

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのためにクッキー(Cookie)を使用しています。オプトアウトを含むクッキーの設定や使用の詳細についてはプライバシーポリシーページをご覧ください。

閉じる