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出光興産・INPEXなどから40億円調達、東工大ベンチャーの正体

東京工業大学発ベンチャーのつばめBHB(東京都中央区、渡辺昌宏社長)は、出光興産やINPEXなどから40億円の資金調達した。オンサイトアンモニア合成のプロセス開発や触媒の量産化などを進める。再生可能エネルギーを利用したアンモニア製造は脱炭素化や、化学肥料確保による食料安全保障につながる。

山九や西日本プラント工業(福岡市中央区)、日本政策投資銀行などを引き受け先としたコンバーティブル・エクイティ(CE)型新株予約権で約40億円を調達した。調達総額は15社・機関から60億円強。資金は新規プロセスの確立などに投じる。出光興産とINPEXはアンモニアの燃料利用、山九や西日本プラント工業はプラント構築で相乗効果を期待する。

再生可能エネルギーで作る水素を利用するアンモニアは高価だが、ウクライナ危機で既存のアンモニアとの価格差が縮まってきた。要求コストの厳しい燃料や肥料の用途でも、エネルギーや食料の安全保障の観点からオンサイト型が見直されている。

日刊工業新聞 2022年7月28日

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