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JR東日本の最新観光列車は福島のフルーツが楽しめる「フルーティアふくしま」

西洋モダンがコンセプトの落ち着いた空間で優雅なひととき
JR東日本が25日から運行を始める最新の観光列車「フルーティアふくしま」。

 運行開始を前にした車両発表会が開かれ、一足早く、「走るカフェ」をコンセプトにデザインされた列車に乗車し、車内で提供されるオリジナルスイーツを頂いてきた。

 フルーティアふくしまは、桃、りんご、梨、ぶどうなど、フルーツの生産が多いフルーツ王国である福島県の特徴を生かした観光列車。イメージは、明治・大正の西洋モダンで、レトロな雰囲気のおしゃれなカフェをイメージした作り。車両のエクステリアは、赤瓦や黒漆喰壁をモチーフにしたデザイン。インテリアは会津塗の持つ質感がベースとなっており、テーブルやカフェカウンターは、艶のあるピアノブラックで、JR東日本によると、細部もかなりこだわって丁寧に作ったとのこと。車内でスイーツを出してくれるウェイトレスの制服も西洋モダンを意識し、レトロな雰囲気の中に、品の良さもある、何ともかわいらしいデザインだ。

 ゆったりとした雰囲気の中でスイーツと会話を楽しめるようにと、座席は全36席がボックスシートが中心となっている。車両は座席車両とカフェカウンターの2両編成で、カフェカウンターでは、福島県のお菓子やお酒なども販売している。
 
 フルーティアふくしまが運行するのは、磐越西線の郡山-会津若松間。約1時間ほどの運行で、車窓の景色を眺めながら優雅な気分に浸り、オリジナルスイーツ2品と飲み物を頂ける。飲み物はホットコーヒー1杯とフルーツジュース、カフェカウンターのドリンクバーでは、アイスティーとアイスコーヒーもおかわり自由で提供している。

 オリジナルスイーツを作っているのは、福島の人気店「ルヴェルジェ」。スイーツは時期によって変わり、4-5月は福島県産のいちご「さちのか」を使ったタルトとショートケーキ。タルトは甘さ控えめのカスタードクリームに福島県産のいちごがたっぷりのっていて、酸味と甘みが絶妙のバランス。5月下旬から6月下旬はさくらんぼのスイーツに変わる予定だ。

 フルーティアふくしまは、JRグループが4-6月に展開する観光キャンペーン「ふくしまデスティネーションキャンペーン」に合わせ、JR東日本が運行を始める。土日を中心に1日2往復運行し、全座席をスイーツセット付きの旅行商品として販売。料金は郡山-会津若松間で大人一人4200円から。

 すでに販売している6月までの予約率は90%を超えているそうで、今からだと希望の運行日には乗れないかもしれないが、JR東日本では、7月以降も運行を継続する計画だ。

 福島のおいしいフルーツと、風景を眺めに、フルーティアふくしまに乗ってみてはいかが。
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高屋優理
高屋優理 Takaya Yuri 編集局第二産業部 記者
車両発表会では会津若松駅から車両基地まで数百メートルを走っただけだったので、磐越西線の車窓風景は見られなかったのですが、25日からの営業運行では、会津磐梯山などが楽しめるそうです。

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