大型内外装部品の生産開始、トヨタ系部品メーカー「最先端工場」の全容
豊田合成の宮城大衡工場
豊田合成は、生産子会社の豊田合成東日本(宮城県栗原市)の宮城大衡工場(同大衡村)で、フロントグリルなど大型内外装部品の生産を始めた。トヨタ自動車東日本(大衡村)の近隣で大型樹脂製品を生産する体制を整え、物流コストの低減などを進める。ラインオフ式で豊田合成の小山享社長は「新たな取り組みで生産性を高めていく」と強調した。
宮城大衡工場は現時点で豊田合成グループの中でも最先端となる「スマートファクトリー」の位置付け。延べ床面積は約8300平方メートル。当初39人でスタートした。製品への2次元コード「QRコード」印字による品質管理の強化、オール電動の大型成形機(型締め力2000トン)3台の導入、協働ロボットによる塗装ブースの小型化など新たな試みを取り入れた。新工場の総投資額は約37億円。
新工場は、従来設備を使った内外装生産品工場と比べ、トータルでのリードタイムを約3分の1に短縮できるという。今後は受注拡大を図り、生産設備の増強などを目指す。
日刊工業新聞2022年7月26日