トヨタ「新型クラウン」用に開発、駆動ユニット新製品の性能
BluE Nexusとアイシン、デンソーが開発
BluE Nexus(ブルーイーネクサス、愛知県安城市、尾﨑和久社長)とアイシン、デンソーは、駆動ユニットの新製品を開発したと発表した。トヨタ自動車が今秋発売予定の新型クラウン「クロスオーバーRS」向けで、新設計した6速自動変速機(AT)と、駆動モーター、インバーターを一体化。高い加速性能を持ちながら燃費を抑えることに成功した。
3社が新開発した「1モーターハイブリッドトランスミッション」のモーター最大出力は61キロワット、インバーターには片面冷却パワーモジュールを搭載する。大きさは前後531ミリ×幅411ミリ×高さ571ミリメートル。車両リアの駆動装置「eアクスル」と合わせ2・4リットルターボエンジンに適合する。
新駆動ユニットでは、走行性向上のため高耐熱発進クラッチを新開発したほか、油圧センサーで目標駆動トルクへの高い応答性を実現する。また、発進用クラッチとエンジン切り離し用のクラッチを、駆動用モーターの前後に取り取り付ける構造を採用したことで、エンジンの始動・停止を最適化する。磁石の配置を工夫することでコイルの軸長さを13%低減した駆動モーターも開発し、製品の小型化を実現した。
ブルーイーネクサスがアセンブリー(組み立て)を担い、アイシンがモーターなどを製造、デンソーがインバーターを開発した。新製品はアイシンの安城第2工場(愛知県安城市)で生産する。
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日刊工業新聞2022年7月23日