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デロイトトーマツ、海洋の環境影響把握でスタートアップと提携

デロイト トーマツ コンサルティング(DTC、東京都千代田区)は25日、海洋資源の保全と経済活動を両立させる「ブルーエコノミー」の分野で、サンゴの養殖サービスを展開するイノカ(東京都港区)と提携すると発表した。ブルーエコノミーに関するコンサルティングサービスや科学的な分析手法の確立を目指す。欧州を中心に進むTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)への対応を強化する。

今後3年間で100社へのサービス展開を目指す。従来は海洋への環境影響を定量的に把握することは難しかった。両社はサンゴをモデル生物にして海洋の環境影響を把握できると判断した。サンゴが地球に占める面積は、わずか0.2%程度だが、海洋生物の約25%に及ぶ約9万3000種が生息していると言われる。当初は化学メーカーや製薬メーカーの製品の環境影響を把握することを想定する。

イノカは人工で自然環境を再現する「環境移送技術」を手がけるスタートアップ。水槽内に取り付けたカメラやセンサーで取得したデータを使い、サンゴを飼育する。2022年には水槽内で育てたサンゴを産卵させることに成功した。

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