「おんせん県」の玄関・大分駅に新施設誕生!

JRおおいたシティが16日に開業。23日にはホテル・温浴施設も。

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温浴施設「シティスパてんくう」にある地上80メートルの露天風呂
JR大分駅ビル「JRおおいたシティ」が4月16日オープンした。複合商業施設を備えた駅ビルで、東九州の新たな玄関としての顔を持つ。21階の最上階には「おんせん県」ならではの温浴施設、8階には屋上庭園がある。開業記念式典でJR九州の青柳俊彦社長は「地元と一緒に大分を盛り上げたい」とあいさつ。関信介JR大分シティ社長は「大分の元気を県内外に発信。中心市街地のにぎわいづくりの先頭に立ちたい」と決意を語った。

 8階の屋上庭園「シティ屋上広場」や施設東側のホテルは、豪華クルーズ列車「ななつ星in九州」を設計した水戸岡鋭治氏がデザインを担当。JR九州が現在、展開している世界観が凝縮された印象を受ける。屋上庭園は面積約4500平方メートルで日本最大級。2011年開業の博多駅ビルに設けた規模よりも大きい。
 子ども向け施設が充実しており、電動のミニ列車が庭園内を周回するほか、親子で遊べる木のボールプールを室内に設けた。ミニ列車などは有料だが、すべり台やブランコ、三輪車といった無料遊具もある。園内には数々のオブジェなど子どもが興味を引かれそうな仕掛けがたくさんあり、公園感覚で気軽に来られる遊び場にもなりそうだ。
 また、鉄道神社の表参道には仲見世が連なり、縁日気分を演出。屋上にそびえる広場のシンボル「夢かなう ぶんぶん堂」には、彫刻家・籔内佐斗司氏の手によるユニークな七福神像が並ぶ。地元住民や国内外の観光客など、幅広い客層にもアピールしそうだ。

 23日に開業するホテルにも“水戸岡流”が散りばめられている。屋上庭園に接続している8階のフロント・ロビーをはじめ、客室内も木材を基調にしたデザイン。落ち着いた和風の印象の一方、カーペットや椅子の座面の模様と相まって和洋折衷の感じを受ける。「ななつ星」とは調度品など違いは多いが、どことなくその雰囲気を味わえる客室になっている。部屋はダブルとツインの設定のみで、2名1室1万9500円から(消費税込み、正規料金)。
 ホテル上層階には天然温泉を汲みあげた温浴施設「シティスパてんくう」がある。“天空”という名前の通り、地上高80メートルの露天風呂などを擁する。こちらも高さは国内トップクラス。地下700メートルから汲みあげたナトリウム炭酸水素塩泉の天然温泉と高濃度炭酸泉に浸かりながら、大分の街並みの先に見える別府湾を望める。24時まで営業しており夜景を楽しめるほか、階下のホテル宿泊客は朝風呂として利用可能。サウナや岩盤浴といった施設のほか、湯上がりの一杯を楽しめるカフェバーも備える。

 このほか「JRおおいたシティ」にはファッション、雑貨や飲食店など224店舗が入店。これまでの駅機能としての求心力から、一つの「街」としての集客力を持った。24日には市内に大分県立美術館も開館し、中心市街地の求心力はさらに高まりそうだ。街全体のにぎわいづくりは駅前商店街と協力し、回遊性を高めることがカギとなる。その先頭に立つ新駅ビルに、地元の期待は集まる。

日刊工業新聞2015年04月17日 列島ネット1面記事に加筆

COMMENT

三苫能徳
西部支社
記者

開業後初の土日である18、19日には、それぞれ13万人以上が来館。開店時間を15分早めたほどの人気ぶりだったようです。これから大事なのは、近隣の商店街や商業施設との共存共栄と切磋琢磨。JR九州の「1強」にならないような、面的に盛り上がる地域全体での仕掛けに期待したいです。

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