「パワー半導体材」投資が活発化、東ソーはGaNターゲット材投入へ

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東ソーのGaNターゲット材

東ソーは1―2年以内にシリコン基板へ窒化ガリウム(GaN)を成膜するスパッタリングターゲット材の市場投入を目指す。スパッタ法は化学気相成長法(CVD)に比べ装置コスト低減や材料の利用効率向上を図れる。同社はCVD法並みの高品質膜を形成する純度99・999%のターゲット材技術を構築。パワー半導体やマイクロ発光ダイオード(LED)などへの利用を想定する。

現在のGaN成膜は結晶性の良い膜を形成するCVD法が主流で、サファイア基板を用いたLED製造に使われている。スパッタ法はターゲット材の純度に課題があり、使われていなかったが、東ソーは自社で原料から合成することで純度99・999%を達成した。最も高水準の参考値として99・9999%品の生産にも成功。大きさは12インチまで対応する。

スパッタ法は成膜に応力を付与でき、大口径シリコン基板に対応できる。CVD法は素材の熱膨張率の違いから亀裂が入る恐れがあった。東ソーはパワー半導体やマイクロLEDディスプレーで大口径シリコン基板の利用が進むとみる。

パワー半導体材料の開発や投資は活発化している。三菱ケミカルホールディングスグループや住友化学はGaN単結晶基板、信越化学工業はGaN成膜用基板に取り組む。昭和電工は炭化ケイ素(SiC)基板の自社生産を始めた。

日刊工業新聞2022年6月17日

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