ANAがベトナム航空に出資へ。垣根越えアジアの成長取り込む

JALとの関係はどうなる?

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ANAと提携するベトナム航空
 全日本空輸(ANA)を傘下に持つANAホールディングスは1月12日、ベトナム航空に出資すると発表した。株式の約8.8%を2兆4310億ドン(約130億円)で取得し、アジアでの業務提携を展開することで基本合意した。今夏を目途に最終契約を締結する。

 ベトナム航空は現在、日本路線を10路線を週66往復運航。ハノイから羽田(週7往復)と成田(週7往復)、関西(週7往復)、中部(週7往復)、福岡(週4往復)の5空港へ、ホーチミンから成田(週14往復)と関西(週7往復)、中部(週4往復)、福岡(週2往復)の4空港へ、ダナンから成田(週7往復)へ乗り入れている。

 ANAは成田-ホーチミン線(01年3月就航)と羽田-ハノイ線(14年3月就航)を各週7往復運航している。ANAホールディングスによると、ロードファクター(座席利用率)は2路線とも7割から8割程度で推移しているという。

 ベトナム航空は航空連合(アライアンス)のスカイチームに加盟しているが、ANAはスターアライアンスに属するため、航空連合をまたいだ提携となる。また、日本路線ではベトナム航空はコードシェアなどの提携を、日本航空(JAL/JL、9201)と結んでいる。

 ANAと契約締結後は、コードシェアのほかマイルや空港業務委託などで提携していく。このため、JALとのコードシェアは解消する可能性もある。また、ベトナム航空の取締役に、ANAホールディングスから1人派遣する方向で調整を進めており、提携内容とともに人選を進める。実務担当者も数人派遣する。

 一方、JALは国土交通省航空局(JCAB)が2012年8月10日に示した文書「日本航空への企業再生への対応について」(いわゆる8.10ペーパー)に基づき、投資や新路線開設が2017年3月末まで監視対象となっている。このため、海外の航空会社への新規投資は事実上出来ない。

 ベトナムはカンボジアやラオス、ミャンマーの「CLMV」地域の中心に位置し、アジアの中で今後の成長が期待される。日本政府観光局(JNTO)によると、ベトナムからの訪日客は、2014年は前年比47%増の12万4266人で、日本からベトナムへの渡航者数は、2014年は前年比7.3%増の64万7956人だった。

 ANAホールディングスが出資する海外の航空会社は、出資比率0.63%のアシアナ航空に続いて2社目。航空連合をまたぐ提携は初めてとなった。日本国内では、スカイマークとスターフライヤー、エア・ドゥ、ソラシドエア(旧スカイネットアジア航空、SNJ/6J)に出資している。
ベトナム航空の日本就航先
羽田:ハノイ線
成田:ホーチミン線、ハノイ線、ダナン線
関西:ホーチミン線、ハノイ線
中部:ホーチミン線、ハノイ線
福岡:ホーチミン線、ハノイ線

COMMENT

吉川忠行
Aviation Wire
編集長

ベトナム航空は現在JALとコードシェアを実施しているのでANAと提携後は見直しになる可能性があります。

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