天草エアライン、2代目「みぞか号」が翼を振って地元入り

2月20日に就航

  • 0
  • 0
歓迎の放水アーチを受ける位置で停止する天草エアラインの2代目みぞか号ATR42-600
 2月20日に就航を予定している天草エアライン(AHX/MZ)の2代目「みぞか号」(ATR42-600型機)。これまでは熊本空港で訓練を実施してきたが、就航が近づいた1月7日、地元の天草空港に降り立った。

 2代目みぞか号のATR42は、熊本空港を午前9時57分に出発して午前10時1分に離陸。天草空港へ着陸前には、翼を左右に振りながら滑走路(RWY13/31)上を2回ローパス(低空通過)し、空港に集まった地元の人たちに挨拶した。

 ローパス1回目は南東から北西へ、2回目に北西から南東へ抜けた後、南東から進入して午前10時26分に滑走路(RWY31)に着陸した。その後は空港を管理する熊本県の消防車による歓迎アーチをくぐり、横断幕を手にした客室乗務員をはじめとする多くの社員に出迎えられ、午前10時34分に到着した。

 天草エアラインは1カ月に一度、社員総出で機体を清掃している。7日は到着後、機体のそばに社員が集まり、ホースやモップで汚れを落とした。8月にATR42が日本へ到着後、熊本空港では大掛かりな洗浄ができなかったことから、受領後初の実施となった。その後は安全祈願祭が執り行われ、天草空港での訓練を開始した。

<座席数は9席増の48席>

 天草エアラインは小型機1機のみで運航する航空会社。唯一保有する「みぞか号」を16年間運航してきが、2月19日で退役。2代目のATR42-600にバトンタッチする。ATR機の導入実現は日本では初めてで、デザインは初代の親子イルカを踏襲し、左エンジンは「はるちゃん」、右は「かいくん」と名付けられた子供のイルカが描かれている。

 「みぞか」は「かわいい」を意味する天草の方言。現在運航している初代みぞか号はボンバルディアQ100(DHC-8-Q100)型機(39席)で、2000年3月23日就航。天草エアラインが運航する天草-福岡線と熊本線、熊本-伊丹線の全3路線を運航してきた。

 2代目のATR42-600は、2015年8月21日に熊本空港へ到着。9月29日には地元自治体などを招いた内覧会が、同空港内で開かれた。座席数は初代より9席多い48席で、エンジンはプラット・アンド・ホイットニー・カナダ製PW127Mを2基搭載。コックピットはエアバスA380型機の技術を取り入れたグラスコックピットで、最新の航法機器を装備する。

 ワインレッドの客室内装はイタリアのデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロによる「ARMONIAデザイン」で、イタリア語で調和を意味する。機体下部には熊本県の人気キャラクター「くまモン」がサンタクロースに扮した「モンタクロース」を描いた。貨物室は機体の前後に1カ所ずつ設けられ、コックピットと客室の間と機体後部に設けられている。このため、後部ドアから乗り降りする。

<県も滑走路補強>

 天草空港は、天草エアライン就航と同時に開港。滑走路は長さ1000メートル、幅30メートルが1本で、運用時間は午前7時40分から午後8時30分まで。管理する熊本県ではATR42就航に伴い、滑走路の舗装強化などを最終便運航後の夜間、約1カ月半かけて実施した。

 これまで厚さ5センチの舗装が2層構造で計10センチだったものを一度削り落とし、3層構造の計15センチとすることで機体重量の増加に対応。進入角指示灯(PAPI)の位置も、機体のテールクリアランスが変わることから、現在の位置から約17メートル内側に移設した。

COMMENT

吉川忠行
Aviation Wire
編集長

1月7日に天草空港に到着した天草エアラインのATR42-600。同社は小型プロペラ機1機のみで運航しており、2000年の就航当時から運航していたボンバルディアQ100(DHC-8-Q100)を置き換えます。

関連する記事はこちら

特集