不可能が可能に…一方向だけ超電動になる電子材料構造が発見された

蘭デルフト工科大学など発見

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超電導チップ(イメージ=デルフト工科大提供)

蘭デルフト工科大学や独マックス・プランク微細構造物理学研究所などの研究チームは一方向の電流の流れだけ超電導になる電子材料構造を発見した。これまで不可能とされていた事象で、磁場の印加も必要ないという。超電導回路を使ったテラヘルツ級(テラは1兆)の次世代超高速コンピューターの構成要素などへの応用が見込まれる。

通常のジョセフソン接合は、電流を流すと二つの超電導体の間に直流のトンネル電流が流れる仕組み。二つの超電導材料の間に薄い絶縁体を挟み込んだ構造で、IBMなどが開発する量子コンピューターの超電導量子ビットに応用されている。

今回は、ジョセフソン接合を構成する超電導体のセレン化ニオブ(NbSe2)はそのままに、絶縁体を2次元結晶である臭化ニオブ(Nb3Br8)の原子数層の薄膜に置換。すると磁場ゼロの条件で片方向の電流の流れしか超電導にならなかったという。ダイオードが電気の流れを一方向にすることから「ジョセフソン・ダイオード」とも呼ばれる。

研究には米ジョンズ・ホプキンズ大学と中国・深圳大学も参画。成果は英科学誌ネイチャーに掲載された。

日刊工業新聞2022年5月11日

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