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メタバースも視野、最先端・二足歩行ロボ「アバター」の実力

メタバースも視野、最先端・二足歩行ロボ「アバター」の実力

HUDやウエアラブルの力覚デバイスを装着した操作者(右)と二足歩行ロボットの「iCub3」(伊技術研究所提供)

イタリア技術研究所は最新の人型ロボット「iCub(アイカブ)3」と遠隔操作技術を組み合わせたアバター(分身)システムを開発中だ。ロボットを介して操作者が離れた場所を歩き回る体験をしたり、人と会話したりに加え、握手やハグの感触まで人間側にフィードバック可能。災害対応や医療分野のほか、仮想空間「メタバース」での利用も視野に入れている。

2021年11月には第17回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展の会場で試作システムのデモを実施。約300キロメートル離れたジェノバの研究室から、ネット経由で会場にいるiCub3を操作してみせた。通信の遅延は数ミリ秒だったという。

オペレーターはヘッドアップディスプレー(HUD)と、力覚をフィードバックできるグローブおよびシャツを着用。円形コンベヤーの上を歩くと、幼児型のロボットも二足歩行を始める。HUDを通してロボットの周囲の風景を見たり、触覚を感じながらロボットハンドでモノをつかんだりできる。

さらに操作者の口や眉、まぶたの動きは常時モニターされ、その通りの表情をLEDなどでアバターの顔に再現。ロボットと対話する際の親しみやすさの向上も狙っている。

日刊工業新聞2022年3月28日

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