トヨタ「ノア」「ヴォクシー」の魅力を高めた、アイシン・デンソーの「ものづくり力」

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トヨタの新型ミニバン「ノア」

トヨタ自動車が1月に発売したミニバンの新型「ノア」「ヴォクシー」では、トヨタ系サプライヤーの新たな部品がコスト削減や利便性向上に大きく貢献した。アイシンが手がけた機械的な動きを活用したユニバーサルステップとバックドア機構や、デンソーの安全技術などが採用された。ファミリーカーとして需要の底堅いノアとヴォクシーの魅力向上につなげている。(名古屋・山岸渉)

「広くて乗り降りしやすく使いやすいのがミニバンの存在意義。そこを進化させないといけない」。新型ノア・ヴォクシー開発責任者のトヨタ車体の水澗英紀取締役執行役員はこう強調する。

新型ノアとヴォクシーの特徴の一つが使い勝手の高さだ。パワースライドドア搭載車にオプション設定した、後席乗降口のユニバーサルステップは地上高200ミリメートル(2輪駆動車)に設置し、子どもから高齢者まで乗り降りしやすくした。

パワースライドドアの開閉時の動きに合わせた、からくり仕掛けでドア下部から同ステップを出し入れする機構はアイシンが担った。実現のため「レールとローラーの仕組みなどで知恵を絞った」(アイシンの同ステップの担当者)という。電動モーターなどが不要となり、コスト低減につながった。

バックドアにはアイシンが手がけた機械仕掛けの開度調整機構を活用する。バックドアを開閉する際に、開きすぎない角度で止めることができるようにしている。車両後方にスペースがない場合でも荷物の出し入れがしやすくなる。

アイシンの同機構の開発担当者は「使い勝手を考えてクラッチなど既存製品のノウハウを組み合わせた」と語る。両部品はアイシンの変速機やドアといった幅広い自動車部品を手がけるモノづくり力などが生かされている。

トヨタ車体の黒栁輝治開発本部領域長は「同ステップとバックドアのアイデアは当社から提案した珍しいパターンだが、品質と量産の技術力を持つアイシンと一緒になって取り組んできた」と説明する。

また先進安全装備なども強化している。採用されたデンソーの安全運転支援システムは今回3世代目となり、ミリ波レーダーと画像センサーを駆使するなど性能を高めた。豊田合成は重量を従来比3割軽くしたオイルポンプを開発し、採用された。ギアなど構成部品を樹脂化して軽量化につなげた。

ノア・ヴォクシーというミニバンに対するニーズに応えるため、自動車メーカー側とサプライヤーが一体になった取り組みが展開されている。

日刊工業新聞2022年3月22日

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