トヨタ系メーカーが実用化へ「次世代車室空間」の全容
トヨタ紡織がライドシェサービス向け
トヨタ紡織は、MaaS(乗り物のサービス化)社会を想定した車室空間コンセプト「MX221」を猿投工場(愛知県豊田市)で初披露した。2030年をめどに自動運転のライドシェアサービス向けで実用化を目指す。
MX221は利用者のニーズに合わせてシートレイアウトなどを変更する。車室内のディスプレーを通じて右左折や到着時間の変更などの情報をシートを振動したり、照明の色を変えたりして乗員に伝える。乗降口に深紫外線(UV―C)を活用したエアカーテンを流し、空調効果を高めつつ衛生的な車内空間を実現する。シート構成部品などが脱着・交換しやすい構造に仕上げて内装をアップデートしやすくした。トヨタ紡織車室空間企画センターの山内克仁主査は「必要とされるタイミングで実現するため、ライドシェアのサービスプロバイダーや自動車メーカーに提案していく」と語る。
MX221はジェイテクト、アイシン、デンソー、豊田合成、東海理化と共同開発した。
日刊工業新聞2022年3月9日