ドライアイを救うか、ロート製薬が発見した「コンドロイチン高分子化」の効果

ドライアイ点眼薬に生かす

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細胞接着因子、左上=平常時、右上=炎症時、左下=炎症+高分子コンドロイチン、右下=炎症+従来型コンドロイチン

ロート製薬は、コンドロイチン硫酸ナトリウムの高分子化により角膜保護機能が向上することを発見した。平均分子量が従来型の約2万5000と2倍以上の約5万6000の高分子を比較。高分子の方が乾燥による角膜表面障害に対する保護効果や炎症時のバリア機能の維持効果が高いことを確かめた。今後、コンドロイチンの機能を最大限に引き出す条件を検討し、ドライアイ向けの一般用点眼薬の開発に生かす。

ヒトの角膜表面の細胞で、正常時と炎症発生時、炎症時にコンドロイチンを加えた場合で電気抵抗を比較し、細胞間の隙間の差を調べた。炎症発生時は正常時より抵抗が下がったが、高分子コンドロイチンの添加で低下が抑えられ、隙間発生を防げるとわかった。

また細胞接着因子や、表面に涙をとどめ保護機能を高める粘性物質の発現促進や維持について、従来型より高分子の方が効果が高いことも突き止めた。

角膜細胞同士の結合の強化や、涙の安定性の向上が期待できる。ロート製薬はコンドロイチンの構造の違いによる作用の差や、抗炎症効果についても今後検証する。

コロナ禍によるリモートワークやオンライン会議の増加に伴い、パソコンやスマートフォンなどデジタルデバイスの画面を長時間見る人が増えた。そのため、まばたきが減少して涙の膜が角膜表面にできないドライアイの人が増加傾向にある。 ロート製薬は効果の高いドライアイ用点眼薬のニーズが継続的にあるとみて、研究を進める。

日刊工業新聞2022年3月3日

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