富士通、パソコンと携帯事業を2月に分離。いよいよ再編の準備整う?

パソコンは東芝とVAIO、スマホはシャープ?

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いよいよ再編の準備始めた?富士通の田中社長
 富士通は24日、会社分割により2月1日付で、パソコンと携帯電話の両事業でそれぞれ子会社を設立すると発表した。研究・開発から製造、販売守まで一貫した体制を構築し、経営判断を迅速化するのが狙い。

 設立するのはノートパソコンとデスクトップパソコンを引き継ぐ「富士通クライアントコンピューティング」(川崎市)と、スマートフォンを含む携帯電話を引き継ぐ「富士通コネクテッドテクノロジーズ」(同)。

 富士通クライアントコンピューティングは資本金が4億円、売上高が3033億円。社長には齋藤邦彰執行役員常務が就任する。富士通コネクテッドテクノロジーズは資本金が4億円、売上高が1571億円。社長には高田克美執行役員が就任する。

田中社長「(パソコン3社統合は検討に値する選択肢」


日刊工業新聞2015年12月17日付


 富士通の田中達也社長は16日都内で会見し、「春先をめど」としていたパソコン事業と携帯電話事業の分社時期について「年明けから2015年度内にかけて、できるだけ早く実現したい」との意向を示した。注目される東芝やVAIOとのパソコン事業の3社統合に関しては「肯定も否定もしない」とした上で「検討に値する選択肢の一つであり、柔軟に考えていく」と言及した。

 これまで富士通は公式には事業統合についてのコメントを控えてきたが、経営トップとして前向きに取り組む意向を示唆した。まずは分社を先行させ、これと並行して事業統合についての交渉を詰めていく見通しだ。

 一方、パソコン市場の現状については「コモディティー(汎用品)化していて競争は厳しい」と評価。パソコン事業は16年3月期決算で赤字に転落する見込みだが、分社化では「富士通本体との相乗効果と単独での利益確保を両立させ、黒字化を目指す」と強調した。分社は連結でのスタートとなるが、「市場変化は激しく、状況によっては連結から外すこともあり得る」との考えも示した。

<関連記事>
●東芝・富士通・VAIO、パソコン事業統合交渉か?3者それぞれの事情
http://newswitch.jp/p/2847

日刊工業新聞2015年12月25日3面

COMMENT

明豊
デジタルメディア局
局長

パソコンの3社統合も一筋縄でいかないでしょう。東芝も富士通も連結対象から外したい。そういう状況で統合した場合、資本構成をどうするかは悩ましいところ。独立会社として上場を目指すというのもほぼ無理。 スマホに関して富士通は東芝の事業を吸収しながら国内中心になんとかやってきた。海外に打って出ようという野心もあったが、今のリソースやブランド力では無謀。そして経営再建の中でシャープもスマホ事業をどうするか。富士通とシャープはガラケー時代にソフトプラットフォームの共同開発をしていたこともある(ドコモ主導だが)。国内勢のスマホ事業は基本的にキャリア向けビジネスだが、携帯料金の見直し議論などキャリアの事業環境も大きく変わってくる。ひとまずシャープの再生プランの大枠が決着してからか。

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