次世代車は先行開発から量産まで…日産がサプライヤーと長期協業の仕組みを構築したワケ

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日産が実証実験に取り組む自動運転技術(イメージ)。専門性に優れるサプライヤーと革新技術を開発し、商品力向上につなげる

日産自動車は10年先を見据えた先行開発から新車の搭載に必要な量産技術を確立するまで一貫してサプライヤーと協業する仕組みを構築した。量産までを想定した開発計画を共有してコストダウンなどを検討し、新技術が実際に採用される確度を高める。次世代車では自動運転など開発領域が広がり、単独での対応には限界がある。専門性に優れるサプライヤーと革新技術を開発し、商品力向上につなげる。

10年後の実用化などを見据えた先行開発領域を対象に、サプライヤーと長期協業する枠組みとして「アライアンス・イノベーション・パートナー(AIP)」を立ち上げた。自動運転や車載電池などが対象と見られ、サプライヤーの選定に乗り出した。

日産はまず新車での採用を前提にAIPのサプライヤーを選ぶ。日産の新車開発計画に合わせて、量産を想定した具体的な工程表を策定し、開発に取り組む。例えば先行開発のめどがついた段階で、対象の新車に搭載するにはコストを半減する必要があるなど、最終目標とのギャップを共有しながら量産技術を開発していく。

これまで日産は先行開発と新車の開発で選定するサプライヤーを切り離していた。そのため先行開発に成功してもコストが折り合わないなどの理由で新車への採用を見送ることが多かった。

そこで研究開発、新車の企画開発、購買など関連部門が開発の進捗(しんちょく)を共有する社内の仕組みも構築。量産に向け一体となって課題を解決し、革新的な技術の新車への搭載を広げる。

CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の潮流で自動車の技術開発は大転換期を迎えている。革新的な技術を持つサプライヤーとの共同開発は不可欠で、量産まで連携する枠組みで協業の魅力を高め競争力向上につなげる。

日刊工業新聞2022年1月12日

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