ホンダ「ステップワゴン」7年ぶり全面改良、開発責任者が語ったこと
ホンダは、7年ぶりに全面改良し春に発売するミニバン「ステップワゴン」のデザインとコンセプトを公開した。新たにシンプルなデザインの「エアー」を設定した。精悍さやスタイリッシュさが特徴の「スパーダ」との2タイプにブランドを再設定し、幅広い消費者ニーズを取り込めるようにした。価格などは今後公表する。
新型ステップワゴンは6代目となる。2タイプともに、安心感と自由な空間の両立を図った。運転席から見えるボンネットの範囲を工夫し、カーブを曲がる際などに目印になるようにした。水平基調のデザインで乗員の視野を安定させ、乗り物酔いを起こしにくくした。
また3列目の着座位置を高めるといった工夫で、視界の開放感を向上した。開発責任者の蟻坂篤史氏は「ユーザーはミニバンを生活の一部だと感じている。これから求められるのは、奇をてらわず、普通にかっこよくきれいで落ち着く車だ」と話した。
ステップワゴンは1996年の初代発売以降、ファミリー層を中心に人気を得て、同社の主力車種の一つに育った。
ただ日本自動車販売協会連合会(自販連)の調べによると、20年の販売台数は前年比34・6%減の3万4441台と大幅に落ち込んだ。
ミニバン分野では22年にトヨタもミニバン「ヴォクシー」「ノア」を全面改良して投入する予定。
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日刊工業新聞2022年1月10日