地域活性化ファンドの生かす道。千葉に栃木にシャープまで

千葉銀の投資先第1号は、リノベーションで南房総市にダンス・音楽合宿所

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中央は千葉銀の佐久間頭取
 千葉銀行は10月に設立した「広域ちば地域活性化ファンド」の投資先第1号にアールプロジェクト(千葉県鋸南町)を決定した。投資額は非公表で期間は2022年7月末まで。佐久間英利頭取(写真中央)は「同社の事業は地域再生のロールモデルになりうる。若い人の発想で成功させて、地域経済に新しい風を吹き込んでほしい」と期待を寄せた。

 同社は取り壊し予定の建物や既存施設をリノベーションし、16年7月にも千葉県南房総市にダンス・音楽合宿所、東京都葛飾区に外国人旅行者向けの宿泊施設を開設する。同ファンドを活用した理由について、丹埜倫社長(写真右)は「初期の部分でキャッシュフローがよくなる」ことなどを挙げた。

 ファンドは千葉銀の子会社ちばぎんキャピタルと地域経済活性化支援機構(REVIC)が運営している。

栃木銀行、農産物直販に出資


日刊工業新聞2015年7月3日


 栃木銀行は「とちぎ地域活性化ファンド」の1号案件として、農産物直売所などを運営するグリーンデイズ(宇都宮市)に出資した。出資額は非公表だが、1000万円前後と見られる。グリーンデイズ発行の新株を同ファンドが引き受けた。

 この取り組みは、ファンドによる単なる出資にとどまらず、同行グループのネットワークなどを活用し、企業間マッチングなどを含めた多面的な支援を展開するのが特徴。グリーンデイズの事業の地域貢献性を評価、出資を決定した。

 同行は2月、「まち・ひと・しごと創生法」に絡み、地域の成長企業や新事業を支援する「とちぎん地域産業創生プログラム」を策定。このプログラムの一環として関連会社のとちぎんキャピタル(宇都宮市)とともに「とちぎ地域活性化ファンド」を設立した。ファンド総額は10億円。

 グリーンデイズは2007年設立。宇都宮市内に農産物や食肉、鮮魚などを直売する「あぜみち」を4店舗構える。

地域活性化ファンドはシャープの支援も検討しています!


日刊工業新聞2015年12月7日付


 シャープは地域経済に影響のある企業の再生を支援する官民ファンド、地域経済活性化支援機構(REVIC)と、福山第4工場(広島県福山市)の半導体生産ラインの一部を売却する交渉を始めた。2015年度内にも赤字の液晶駆動用ICなどを社外に切り離し、経営体質改善を進める。REVICは30億円程度を出資し、半導体受託製造企業(ファウンドリー)として独立させ、現工場内で雇用を維持しながら3年後に黒字化する計画を検討している。

 福山工場は電子デバイス事業の主力拠点。同事業は14年度売上高4414億円と液晶より事業規模は小さいが、カメラモジュールが堅調で6億円の営業黒字を確保した。赤字の液晶駆動用ICを切り離すことで電子デバイス事業の採算性を向上して、経営再建を前進できる。

 REVICは中小企業の事業再生や地域活性化を目的に13年に業務を開始、前身は日本航空など大型の再生案件を手がけた「企業再生支援機構」。REVICは同工場の生産設備や製造技術を生かして国内ファウンドリーとして再生させ、日本の半導体産業の競争力維持につなげる構想を持つ。受注確保や製品開発では、国内の液晶駆動用ICメーカーと連携するとみられる。

 

日刊工業新聞2015年12月23日付金融面

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神崎明子
デジタルメディア局
編集委員

アールプロジェクトのビジョンは「日本各地で見落とされている魅力を再発見し、地域と共に新しい人の流れをつくる」。これこそまさに地方創生。こうした企業を地元金融機関は資金面にとどまらず、地域一丸となって後押しをすることが期待されます。

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