「MRJ」の量産準備、着々! 

米P&Wが愛知に物流拠点を新設へ

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MRJ用エンジン「PW1200G」(三菱航空機提供)
 【名古屋】航空エンジン大手の米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)は、2016年をめどに愛知県内に国産小型旅客機「MRJ」用のエンジン部品を保管する物流拠点を設置する。同エンジンを組み立てる三菱重工航空エンジン(愛知県小牧市)への搬入前に部品を保管する拠点として使う。MRJの量産初号機納入が17年4―6月に計画される中、物流拠点の強化でエンジンの量産に対応する考えだ。

 設置するのは「ジャパン・ロジスティクス・センター」(JLC)。同社担当者によれば、既存の建物を一部改装して使う計画。広さは約2300平方メートルで、16年半ばから後半にかけて稼働させる。投資額は非公表。

 JLCには米ニューハンプシャー州のP&Wの物流拠点や内外の工場から輸送される部品を保管し、主に三菱重工航空エンジンの最終組み立てライン向けに供給する。最終組立工場の近接地に物流拠点を設置し、効率的な部品納入体制を作る。実際の運営は物流業務を一括委託するサードパーティーロジスティクス(3PL)の仕組みを採用するという。

 MRJ用エンジン「PW1200G」はP&Wが開発する新エンジン。内部に減速ギアを入れた「ギアド・ターボ・ファン(GTF)」という構造が特徴で、燃費改善や騒音低減が期待できる。三菱重工はPW1200Gの最終組み立てを担うことでP&Wと合意し、子会社の三菱重工航空エンジン内に組み立てスペースを整備している。

 航空業界では通常、機体とエンジンでサプライチェーン(部品供給網)が分かれる。MRJの機体製造では、三菱重工が16年後半をめどに愛知県内で物流管理センターを稼働する。量産化が近づくにつれて機体、エンジンともにサプライチェーンを強化する動きが本格化する。MRJを開発する三菱航空機(愛知県豊山町)は、初飛行計画をこのほど15年9―10月に延期したが、航空会社への初納入は従来通り17年4―6月としている。

日刊工業新聞 2015年04月16日 1面

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今回は「エンジン部品の物流拠点」というマニアックなネタですが、MRJの量産準備は着々と進んでいます。旅客機の開発は機体の設計や試験だけでなく量産、カスタマーサポートといった体制も並行して進めていく必要があります。

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