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世界最高水準の高出力、トヨコーが6kWの錆や塗膜除去用レーザー開発

世界最高水準の高出力、トヨコーが6kWの錆や塗膜除去用レーザー開発

「G―19」の照射ヘッドを保持し、錆などがついた対象物にレーザーを照射する

トヨコー(静岡県富士市、豊沢一晃社長・茂見憲治郎社長)は、高出力レーザーで錆や塗膜などを除去する装置「CoolLaser(クーレーザー)」の実用化モデル「G―19」を開発した。同様の目的で使用されるレーザーでは世界最高水準となる6キロワットの高出力を実現。除去後の金属表面に形成される酸化被膜も抑制する。2022年春以降にレンタルを開始予定。同年3月までに価格や運用計画などを決める。

同社従来機と比較して出力が2倍、施工スピードは3―4倍に向上。鉄橋や鉄柱、プラントなどの厚さ100マイクロメートル(マイクロは100万分の1)程度の錆や同300マイクロメートルを超える塗膜、錆の原因となる塩分を高速で除去できる。

表面に発生する酸化被膜についても、レーザーパラメーターを工事目的に最適化し、照射した対象物表面に残る熱影響を抑えることで抑制に成功した。

使用時は、レーザー発振器や冷却装置などを搭載したシステム車に最長100メートルのケーブルで接続された照射ヘッドを作業者が保持する。

日刊工業新聞2021年12月2日

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