次世代太陽電池「ペロブスカイト」、耐久性を世界最長の20年相当に改善させた条件

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20年間相当の耐久性を実証できたペロブスカイト太陽電池(兵庫県大提供)

兵庫県立大学大学院工学研究科の伊藤省吾教授らの研究グループは、炭素電極を備えたペロブスカイト太陽電池の耐久性を屋外環境で世界最長の20年相当まで改善できることを実証した。紀州技研工業(和歌山市)、スイス・ソラロニクス、独フラウンホーファーとの共同研究。特定の条件下で光を照射することで性能が回復する光改善が発現する条件を解明し、封止方法を改良することで耐久性向上を実現した。

ペロブスカイト太陽電池の耐久性は1―5年程度と短いことが課題だった。

研究では光照射により性能が回復する光改善が起こる材料の比率を突き止め、電荷量に関連した特性値のキャパシタンスが光照射中に増大する様子を観測できた。また、加速劣化試験により優れた耐久性を実証。温度85度C、湿度85%の相対湿度環境下での試験では20年間の耐久性に相当する結果を確認できた。

ペロブスカイト太陽電池の封止技術も考案した。熱可塑性樹脂フィルムなどを組み合わせ、比較的安価な封止で耐久性を出すことができた。

現在の変換効率は8ミリメートル角の大きさで12%前後にとどまる。そのため、今後は耐久性を保持しつつ、変換効率の向上と大規模化への対応を目指す。

日刊工業新聞2021年11月18日

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