ニュースイッチ

マイナンバーでシュレッダーが売れる!?ナカバヤシ、機密情報管理需要を開拓

オフィス用シュレッダーの国内市場規模は約90億円
マイナンバーでシュレッダーが売れる!?ナカバヤシ、機密情報管理需要を開拓

ハイセキュリティータイプの「NXH―3VR」

 ナカバヤシはオフィス用シュレッダーで攻勢をかける。新製品投入や営業・メンテナンススタッフの増員、ショールームを拡充する。社会保障・税番号(マイナンバー)制度の開始などで拡大する機密情報管理の需要を取り込む。これに伴い2018年3月期の環境・オフィス関連(オフィス家具を含む)事業の売上高は14年3月期比8億円増の64億円を目指す。

 シュレッダーの新製品は、16年1月に運用が始まるマイナンバー制度に向けハイセキュリティータイプの「NXH―3VR」(消費税抜き価格87万円)など3機種を15年12月中に発売する。細断する書類の機密レベルや、処理量に応じて、選択可能な機能を初搭載する。他社との差別化により買い替え需要を取り込み、発売初年度に200台の販売を見込む。
 
 オフィス用シュレッダーの国内市場規模は約90億円。同社は官公庁や金融業界向けを中心に販売を伸ばし、シェアは業界2位の約20%を持つ。

 シェア拡大に向け17年度までに直販を中心に営業スタッフを増員し、開拓の余地があるメーカーやサービス業などの企業向けの販売を強化する。また現在、大阪、東京の各本社や支店に設置するショールームを営業所まで拡充することを検討する。

 ナカバヤシは1992年、シュレッダー市場に本格参入した。大型の業務用をはじめ、オフィス向けやパーソナル機種をそろえている。

 また、オフィス古紙リサイクルの全国組織であるパピルスネットワーク全国会の会員などに、大型シュレッダー搭載車を販売している。
日刊工業新聞2015年12月15日 電機・電子部品・情報・通信2面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
風が吹けば桶屋が儲かる、のような感じですね。個人情報データの管理が問題視されていますが、まだまだ紙ベースの管理も多いことが伺えます。

編集部のおすすめ