全国初、行政サイトがパーソナライズ!会津若松市のビッグデータ使ったポータルサイト

利用者に合わせ生活情報配信 「会津若松+(プラス)」

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高齢者向けは文字を大きくした(画面イメージ)
 福島県会津若松市は利用者の属性に合わせて、子育てや医療、年金などの生活に役立つ各種情報を最適化し自動配信する情報通信技術(ICT)基盤を構築した。これを土台に、同基盤の利用者である市民と行政が双方向で対話できる「統合ポータルサイト」を15日に立ち上げる。「使えば使うほどパーソナライズ(個人化)して便利になる」(会津若松市)仕組みを、全国の地方自治体に先駆けて行政サービスに導入する。

 提供する統合ポータルサイト「会津若松+(プラス)」は、地方創生予算の上乗せ交付金を活用して政府の肝いりで開発した。2016年3月末まで同予算内で運用し、4月からはアクセンチュアや富士通、会津大学、地元企業などと共同で運営する「会津若松スマートシティ推進協議会」が運営主体となる。行政情報に加え、地元のスーパーのチラシやバスの運行情報など地域に根ざした多様な情報も順次提供する。

 利用者はID登録して属性を入力すれば、パーソナライズされた生活に役立つ情報がスマートフォンなどでタイムリーに入手できる。行政側はヒット率の高い情報やサイト内のつぶやきなどから、市民の要望を分析して政策に反映する。

 行政情報を医療や教育などの分野別に能動的に送信する「プッシュ式」のメール配信サービスは他にもある。だが、米アマゾンや楽天などが電子商取引(EC)サイトで行っているような、ビッグデータ(大量データ)分析に基づく情報配信の仕組みをポータルサイトで提供するのは全国で初めてとなる。

 統合ポータルの会津若松プラスは、一つのIDで広範囲にわたる行政情報を網羅する。アクセスのヒット率に合わせて表示画面の優先順位を並べ替える機能や、参加交流型のソーシャルメディア機能なども備える。ポータルの画面デザインは文字の大きい高齢者向けと、ニュース配信アプリケーション(応用ソフト)のようにパネル型を用意する。

 会津若松市は人口12万3000人。3月末までに1万人程度のID登録を想定。会津若松市に近郊から通勤する人や観光客なども対象とし、地域社会や産業の発展につなげる。

日刊工業新聞2015年12月15日 電機・電子部品・情報・通信1面

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局
記者・編集者

なんだか少しわかりにくい、使いにくい印象のあった行政ポータルサイトですが、最近はこんなにも進化の兆しが。ウェブサイトで得られたデータをさらにどう活用するかにも注目です。

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