セーラー万年筆「100年目」に語っていた中島社長のひと言
渦中の前社長「赤字が続いているがV字回復を目指す」と言っていたが・・
セーラー万年筆は今年(2011年)、創立100周年を迎えた。社長の中島義雄さんは「ほかの100年企業は継続と挑戦を両立している。当社もそうありたい」と、大きな節目にあたって思いを込める。
電子文具事業部の発足や中国でのロボット工場設立などの新機軸を打ち出しているが、事業の中心はやっぱり文具だ。「先日はヨーロッパのある国の大使が、直接本社に万年筆を買いに訪れた。当社にはブランド力がある」と、海外市場での事業拡大にも意欲的。
2010年12月期に66億円だった売上高を、3年後に100億円に伸ばす中期経営計画をこのほど発表した。「赤字が続いているが、100周年の節目を期にV字回復を目指す」と意気込む。
セーラー万年筆は12日の取締役会で、中島義雄社長(73)の解任と比佐泰取締役(63)の社長就任を決めた。中島氏は取締役に就く。業績が低迷しているにもかかわらず、大蔵省(現財務省)出身の中島氏は、講演活動に時間を割いたり、本業と関係のない新規事業に進出。これに対し、中島氏以外の取締役が約1年前から改めるよう要請したが、改善しなかったため、解職を決めた。
中島氏が決議は無効として法的措置をとる可能性もあるが、「決議に欠陥がないことは弁護士も確認済み。欠陥があったとしても取締役会6人のうち4人が賛成しており、結論は変わらない」(管理部)としている。
<略歴>
比佐泰氏(ひさ・やすし)77年(昭52)茨城大人文卒、同年セーラー万年筆入社。10年取締役、12年取締役兼上級執行役員。茨城県出身。>
電子文具事業部の発足や中国でのロボット工場設立などの新機軸を打ち出しているが、事業の中心はやっぱり文具だ。「先日はヨーロッパのある国の大使が、直接本社に万年筆を買いに訪れた。当社にはブランド力がある」と、海外市場での事業拡大にも意欲的。
2010年12月期に66億円だった売上高を、3年後に100億円に伸ばす中期経営計画をこのほど発表した。「赤字が続いているが、100周年の節目を期にV字回復を目指す」と意気込む。
中島氏解任、新社長に比佐氏
セーラー万年筆は12日の取締役会で、中島義雄社長(73)の解任と比佐泰取締役(63)の社長就任を決めた。中島氏は取締役に就く。業績が低迷しているにもかかわらず、大蔵省(現財務省)出身の中島氏は、講演活動に時間を割いたり、本業と関係のない新規事業に進出。これに対し、中島氏以外の取締役が約1年前から改めるよう要請したが、改善しなかったため、解職を決めた。
中島氏が決議は無効として法的措置をとる可能性もあるが、「決議に欠陥がないことは弁護士も確認済み。欠陥があったとしても取締役会6人のうち4人が賛成しており、結論は変わらない」(管理部)としている。
比佐泰氏(ひさ・やすし)77年(昭52)茨城大人文卒、同年セーラー万年筆入社。10年取締役、12年取締役兼上級執行役員。茨城県出身。>
日刊工業新聞2011年2月22日販売・サービス最前線