医薬品製造ラインにフレックス勤務―中外製薬が働きやすい環境づくり
総労働時間の抑制と工場の安定稼働を両立
中外製薬は2016年1月にも国内各工場の製造ラインでフレックスタイム(時差勤務)制を導入する。従業員の自律的な時間管理を可能とし、生産性を高める狙い。主力とするバイオ医薬品の製造では細胞培養などに時間を要しがちなため、同制度の導入により残業の削減につなげる。育児・介護などで時間的制約のある従業員が働きやすくなる効果も見込む。医薬品製造ラインに同制度が適用されるのは業界でも珍しいとみられる。
15年4―9月に行ったフレックスタイム制の試験運用で成果が出たと判断した。現在は16年1月からの本導入に向けて労使間の最終調整を行っており、近く合意する見通し。
宇都宮工場(宇都宮市)での試験運用では1日当たりの労働時間は従来通り7時間45分とし、部署ごとにコアタイムを10―15時または11時半―13時半から選べるようにした。各従業員の就業予定時刻を共有した上で朝礼や会議の開催方法を調整するなどした結果、大きな混乱は生じなかったという。
同工場におけるバイオ医薬品の生産では、細胞の数を増やしていく培養工程や、培地成分などの不純物を取り除いて原薬の純度を高める精製工程に時間を要する場合が多い。このため通常操業時間である8時45分―17時半の間に作業が完了せず、早出や残業になることもあった。同制度の導入で作業状況に応じた柔軟な勤務体制を実現し、総労働時間の抑制と工場の安定稼働を両立する。
中外製薬は工場の管理部門では06年から同制度を導入している。
15年4―9月に行ったフレックスタイム制の試験運用で成果が出たと判断した。現在は16年1月からの本導入に向けて労使間の最終調整を行っており、近く合意する見通し。
宇都宮工場(宇都宮市)での試験運用では1日当たりの労働時間は従来通り7時間45分とし、部署ごとにコアタイムを10―15時または11時半―13時半から選べるようにした。各従業員の就業予定時刻を共有した上で朝礼や会議の開催方法を調整するなどした結果、大きな混乱は生じなかったという。
同工場におけるバイオ医薬品の生産では、細胞の数を増やしていく培養工程や、培地成分などの不純物を取り除いて原薬の純度を高める精製工程に時間を要する場合が多い。このため通常操業時間である8時45分―17時半の間に作業が完了せず、早出や残業になることもあった。同制度の導入で作業状況に応じた柔軟な勤務体制を実現し、総労働時間の抑制と工場の安定稼働を両立する。
中外製薬は工場の管理部門では06年から同制度を導入している。
日刊工業新聞2015年12月10日付ヘルスケア面