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サーティワンアイスクリームの「32分の13」で表現する演出力

季節ごとに入れ替え。クリスマスケーキは予約しないと絶対に手に入らない
サーティワンアイスクリームの「32分の13」で表現する演出力

12月発売のトゥインクルツリー(右)と11月発売のモンブラン&クレームブリュレ

 B―Rサーティワンアイスクリームは、日本最大規模のアイスクリームチェーン。全国に約1190店を展開しており、常時32種類のアイスクリームを販売している。

 19種類あるスタンダードのアイスクリームは季節を問わず販売しているが、13種類は季節ごとに入れ替える。暑い夏以外にもハロウィーンなどのキャンペーンを実施し、販売を促進している。

 現在はクリスマスに向けたアイスクリームを展開中。11月に「モンブラン&クレームブリュレ」を、12月に「トゥインクルツリー」を発売した。冬のデザートとクリスマスツリーをアイスクリームで表現している。

 またクリスマスツリー型の持ち帰り用アイスクリームケース「クリスマスツリーバラエティパック」を用意。クッキーなどが別添えになっており、家庭で『アイスクリームツリー』の飾り付けを楽しめる。


 企画本部マーケティング部マーケティング担当の小林俊之マネージャーは「クリスマスのかわいらしい雰囲気を演出することで、寒い冬にも食べたいと思ってもらえるようにしている」と明かす。

季節を問わず「アイスクリームを食べる日」を増やす


 同社では30年以上前からクリスマス用アイスクリームケーキも展開。クリスマスケーキ市場に参入している。15年のクリスマスケーキは「魔法」がテーマの7種類だ。

 クリスマスケーキには年末という時期を考慮し、数量限定ながら予約者にカレンダーをプレゼントしている。ディズニーキャラクターのケーキ2種類にはディズニーデザイン、その他5種類とクリスマスツリーバラエティパックにはスヌーピーデザインのカレンダーが付く。小林マネージャーは「完全にオリジナルデザインで、当社のクリスマスケーキを予約しないと絶対に入手できない」と強調する。

 また3年前からは、3号サイズの小型ホールケーキも販売している。「クリスマスはピースではなく丸いホールで食べたいという需要がある」という。年末に合わせたカレンダーのプレゼントや人気キャラクターとの共演だけでなく、顧客のニーズをつかむことでもクリスマスケーキの販売を拡大する。

 店舗での努力も欠かさない。季節ごとのイベントに合わせ、華やかで楽しい飾り付けを行う。その際、店舗の存在を認知してもらうため、目立つように工夫する。「クリスマスだとどうしても赤と緑が中心になるが、これでは街や他の店舗に埋もれてしまう。そこで当社では赤と緑にこだわらずにクリスマスらしい飾り付けを行っている」(同マネージャー)。

 イベント利用で食べたい気分を演出。季節を問わず「アイスクリームを食べる日」を増やす。
(文=門脇花梨)
日刊工業新聞2015年12月11日 モノづくり
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
私はアイスクリームに限らず「定番」好みです。「定番」こそその企業や製品の本質。

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