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TOTO、ウォシュレット2時間で生産へ―部品配膳供給を改善しリードタイム半減

マザー工場として生産革新、海外工場の生産能力強化
TOTO、ウォシュレット2時間で生産へ―部品配膳供給を改善しリードタイム半減

TOTOウォシュレットテクノ土岐工場(岐阜県土岐市)の組み立てライン

 TOTOは温水洗浄便座「ウォシュレット」を製造する土岐工場(岐阜県土岐市)で生産リードタイムを半減する。部品の配膳供給の仕組みを改善し、3年後をめどに2時間まで減らす。国内では都市部の再開発や2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見据えた需要増が期待されており、増産に対応しやすくする。マザー工場として生産革新に取り組み、海外工場の生産能力を強化する狙いもある。

 ウォシュレットは研究開発と製造を子会社のTOTOウォシュレットテクノ(北九州市小倉南区)が担っている。国内の生産拠点は土岐工場のほか茨城工場(茨城県桜川市)があり、海外ではマレーシアと中国に工場がある。現地生産・現地販売が基本だが、土岐工場は一部を輸出する一方、海外工場からウォシュレットの基本機能を集約した「共通エンジン」の供給を受け、ストックしている。

 共通エンジンは必要なユニットを追加することで異なるグレードやデザインの商品を作れる。実用化により設計の手間が低減されたほか、共通部品の大量購入によるコストダウンも可能になった。

 土岐工場では2011年に共通エンジンを活用する「需要変動対応ライン(ODPライン)」が稼働。増産時には共通エンジンのストックを投入し、担当者は後工程に配置することで、生産量を約4割増やせるようにした。突発的な大量受注にも応じやすく、従業員の残業や休日出勤も減ったという。

 同社では「組み立てリードタイムはODP方式である程度のところまで来た。次は配膳だ。部品メーカーとも話し合いを進めている。できるだけ圧縮したい」(藏本維丈工場長)としている。
日刊工業新聞2015年12月11日 建設・エネルギー・生活1面
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
共通部分を持ちリードタイムを削減するという、自動車製造に見られる製造トレンドがトイレにも。

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