ネット口コミで小売店舗の状況可視化、凸版印刷子会社が新サービス

  • 0
  • 1

凸版印刷子会社のワン・コンパス(東京都港区、早川礼社長)は2022年1月にも、インターネット上の口コミデータを分析して小売店や飲食店の店舗状況を可視化するサービスを始める。総合情報サイト「グーグル」や「ヤフー」などの複数メディアから口コミデータを収集。清潔さや店員の接客態度などに対する顧客の評価を、企業が店舗ごとに確認できるようにする。店舗情報を一元管理・配信するサービスと同時に提供を開始し、両サービスで23年度に3万店舗への導入を目指す。

ワン・コンパスは他社と組んで、人工知能(AI)を用いたテキストマイニング(探索)技術を開発する。グーグルなどのメディアに書き込まれた口コミ情報のほか、コールセンターに寄せられたクレームや意見などを収集。それらデータの文章や単語から情報を読み取って、各店舗に対する顧客の評価をグラフにまとめる。企業は顧客の声を効率的に収集・分析し、サービス改善につなげられる。

新サービスのイメージ

口コミデータを分析するに当たり、インターネット上に各店舗の基本情報が配信されていなければデータを収集できない。このため、同社は店舗の情報を一元的に管理して複数メディアに配信するサービスも同時に発売。メディアとの接点を通じて店舗が利用客の声を収集し、サービス改善につなげられるようなサイクルを構築する。

店舗情報の一元管理・配信サービスは、営業時間や所在地などの店舗基本情報、新商品の発売やセール開始などの販促情報を一元管理。企業が手がける自社メディア、同社が手がける電子チラシサービス「シュフー」に加え、グーグルなど10のメディアへ情報を配信する。企業は各店舗の情報を管理し、メディアごとに異なる形式で情報を配信する手間が省ける。

販促活動のデジタル化が進む中、ワン・コンパスが主力事業の一つとしてきた電子チラシは市場の縮小が見込まれる。同社はシュフーなどで培った店舗情報管理のノウハウや顧客網を活用し、新サービスにつなげる。

電通の調査によると、20年の日本の広告費は全体で前年比11・2%減とコロナ禍の影響で落ち込んだ一方、インターネット広告費は同5・9%増。デジタル起点の広告販促活動が活発化している。

日刊工業新聞2021年10月11日

関連する記事はこちら

特集