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不快指数を基準に制御する新空調技術を売り出します!

富士電機が自社技術を来年から外販。オフィスや病院向け
 富士電機が不快指数を基準にした運転制御技術を、外販するビルエネルギー管理システム(BEMS)へ搭載する。同社は同技術により今夏の東京工場内(東京都日野市)の夏の空調エネルギーを平均7%削減。除湿を控え、温度設定を28度Cよりも低くするとエネルギー消費が抑えられる制御を見いだし、最大で23%削減するなど成果を挙げている。2016年上期からオフィスビルや病院向けに売り出す。

 不快指数は人が感じる不快さの数値。東京工場の7階建ての事務所ビルで温湿度から不快指数を計算し、空調設備を制御するコントローラーを設置した。ガスを燃料とする吸収式冷温水発生機で冷温水を作り、全室の冷暖房に使う空調方式はそのまま利用した。既設のガスヒートポンプエアコンも補助的に使った。

 1割の人が不快と感じる目安の不快指数「75」を基準に設定。湿度が高くても、28度Cよりも設定温度を下げて75以下に保つ運転制御をした。除湿に費やすエネルギーが減り、7―8月のエネルギー消費量を7%削減できた。最高気温が35度Cを超えた日でも9%の削減効果が出た。

 通常の空調制御では室温だけを計測して湿度も下げようとするため、除湿のエネルギーロスが多い。不快指数を基準とすると無駄な除湿運転が減る。富士電機は冷温水機のあるビルに新空調制御を搭載したBEMSを提案する。政府が決めた30年度までの温室効果ガス排出量削減目標でビルは約40%減が設定されており、空調の省エネ対策が求められる。
日刊工業新聞2015年12月8日エネルギー面
松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
夏のエアコン設定温度は28度Cが奨励されています。記事で言及しませんでしたが富士電機は26度Cになるように制御しました。また湿度を下げると快適になるから、まずはドライモードにしようと奨励されることもあります。しかし富士電機は除湿を切る運転もしました。窓を開けてしのぐこともしませんでした。それでもしっかりとエネルギー消費を減らしました。不快指数で制御するとなると湿度も計測するためセンサーが増えがちです。センサーを増やしすぎずに制御を実現したことも今回の開発の特徴です。

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